この間、商工会議所のお偉いさんのお話が載っていた。

「大学を卒業して、一流企業に就職できずに『とりあえず』フリーターになり、コンビニでバイト。ずるずると就職せず、27歳でコンビニの店長にならないかと誘われてその道へ。しかし、4月に研修でやってきた正社員の22歳の子とは賃金・待遇などで雲泥の差がある。正社員の生涯賃金が約2億5千万円と言われるのに対し、フリーターは7千万〜8千万円だ。だからフリーターは良くない」と。

確かに事実なんだろうとは思う。最近のフリーター増加問題に一石を投じたんだろう。でもさあ、「高すぎる人件費削除を」って言い出したのは新聞とかじゃないのか。「人件費削除」策として、賃金の安いフリーターばかりを採用してるのに、それで若者に問題があるとか言ってもな。そもそも、コンビニとかガソリンスタンドとかゲーセンとか、「雇われ店長」と「フリーターの従業員」という、末端で働く人たちが居なければ成り立たない業界って山のようにあるはずなのに。親元が一流企業でも、末端は安いアルバイト・パートって例はいくらでもあるだろう。もっと言えば、高賃金のごく一部の正社員たちの為にフリーターの人たちが犠牲になっている、とも言える。

特にコンビニなんか、店員と雇われ店長、一日中走り回る運搬用トラック、流れ作業で弁当やらサンドイッチやら作るパート従業員、そんな大勢の人たちと、ごく一部の高賃金の正社員で成り立っているんじゃ。勿論、正社員が組織の中枢を担って、経営戦略とか立ててるのは分かるけど、それにしても、最近のコンビニでよく見る”バカおにぎり(具がしゃらくさい・小洒落た物)”とか”バカ肉まん(同様)”を見るたびに、こんなもんの為に経営戦略とか立ててるのか、とアホ臭くなるものばかりだが。「スーパーテレビ」とかで見るやつ、な。「企業の裏側追及」みたいなので見るけど。

大企業と中小企業では、同じ正社員でも雲泥の差があるらしい。最近、やたら「公務員の人件費削除を」って声高に叫んでるけど、本当にそうか?所詮は民間の賃金の平均の公務員より、取引先の中小企業に安く仕入れようとして、立場の違いを利用して正当な対価を支払わずに、自分達だけ高収入でふんぞり返っている大企業の人間達こそ叩かれるべきではないか。特にフリーターとか、な。怒りの矛先が間違ってる気がするんだけど。