先週末にかけて、私の住む市では集中豪雨があった。で、こんな事が。

 大雨の災害で捜索が続く中、県の災害警戒本部長が11日に県選出の国会議員のパーティーに出席していたことがわかりました。本部長は12日に記者会見を開き、謝罪しました。

 県災害警戒本部長を務める堤俊一郎・生活環境部長は、3人目の遺体の捜索が進む11日の午前に年休をとって県庁を休み、衛藤晟一衆議院議員政治資金パーティーに出席していました。途中で退席したものの、遺体が発見されたのを受けて開かれた記者会見には間に合わないと判断し、欠席していました。

 本部長の席をはずしたことについて堤部長は「天気が回復し、捜索の体制も整ったと判断した為だが、その判断が誤っていた」として県民に対し謝罪しました。これを受けて県庁では12日の朝に石川副知事が各部の審議監を集め、綱紀粛正を徹底しています。

何かに似てるとお気付きだろうか。そう、JR西日本福知山線脱線事故での、「事故を知りながらボウリング大会を催していた」だの「二次会にも行ってた」だのと言った、およそ事故の本質とは無関係のマスコミによるJR西日本叩きの一連の行為そのものである。このニュース、地元新聞で取り上げられていたし、民放のニュースでもあった。

今回の集中豪雨による報道で取りあげるべき点があるとすれば、床上浸水して営業停止に追いやられた旅館やホテルの再建の取り組みの様子や、土砂が大量に流れ込んだ原因追究などだろう。この部長が2時間年休を取ったからといって、何か事態が急に良くなる訳でもないし、会見に居たから何がどうなる訳でもない。そもそも、年休を取って出席したと言っても、結局は公務員にとって「国会議員のパーティーに出席」も「業務の一環」だろう。同じ様に、JR西日本の親睦会も「業務の一環」だったと思う。多くの企業にとっての忘年会や新年会もそうだが。現場に居合わせたが業務に向かった2人の車掌だって、「ダイヤをしっかり守る事が安全につながる」と考えたのかも知れないし。そもそもあの事故で検証すべきは脱線の原因追究・及び被害者への謝罪内容だけだろうに、事故の本質そのものとは全く無関係の報道には怒りを覚える。それでマスコミとしての責任を果たしたつもりでいやがるのか、と。

今回の部長の一件も、土砂災害とは全く無関係のところで報道が独り歩きしている。そもそも報道するような事でもないのに、JR西日本の件でマスコミ側が完全に味を占めちゃってると思う。ただの揚げ足取りなのに。というか、大雨による被害という、どこにも怒りの矛先の向け様の無い自然災害に対して、無理矢理矛先を見つけてる感じがする。とりあえず誰かに矛先見つけて、あたかもその人の責任かの様にして(全く関係ないのに)、それで終わり、と。本来なら復興の様子の紹介や原因追究をすべきなのに、何とも手軽な、そして底の浅い報道である。

こんなくだらない感情論で「報道」ヅラされてもな。それよりも地元新聞の方が深刻か。なんか「大スクープ」みたいに取り上げてたしな。やってる事は脱線事故のパクリだし、そもそもパクること自体間違ってるのに。本当に報道に携わって生業としてるのか?嫌だな。

しかし新聞って存在意義側からない。アスベストの件にしろ脱線事故の件にしろ、いつも社説は「起きてから」しか批判しない。起きる前に出来ないのか。後追いしか出来ないか。だったら新聞の存在意義って何だ。