ネットでだけど、毎日全国紙の社説と一面コラムを読んでいるんだが、しかしここの所、バカみたいに「公務員の給与削減を」という記事を見る。あと無駄な道路建設をやめろ、ってのも。確かに新聞にとっては、広告収入が期待できないような産業であるから叩きやすいんだろうが。普通の企業は大事な広告主だからね。最近は消費者金融の広告もよく載ってるしね。広告主様をあんまり悪く言えないよね。社説も書くことあんまり無いからね。

確かに既得権益ばかりが守られているのはどうかと思う。都会に住んでる人には分からないかも知れないが、田舎に行けば行くほど「公務員は偉い」という思想があり(思想、ってのも変だけど)、非・公務員達の「アンチ公務員」な思想があるのも事実だ。嘘みたいな話だけど。どっちも大事な社会の1コマ・1かけらなんだけどな。そもそもの原因は、ごく一部の威張り散らした公務員が全体のイメージとして定着してるってのがあると思うんだが。なんだかね。

しかし「既得権益廃止を」と声高に訴える新聞こそ、「既得権益」の塊みたいな物ではないか。これだけ情報媒体が発達した現在、「新聞」の必要性って何だろうか、と思う。ネットで調べたら、月の購読料は朝日・産経・毎日・読売新聞が3,925円、日経新聞が4,383円、ちなみに地元新聞は3,446円。各紙横並びなのは協定だろうな。地元新聞が安いのは、全国レベルの記事のほとんどを全国紙や共同通信の記事をそのまま使ってるからか。

これだけ情報メディアが発達した時代に、またインターネットのプロバイダ料金やケータイ料金で負担のかかる時代に、毎月これだけの額を強制徴収される訳である。テレビ欄だってネットやケータイで見れるし、また野球の延長とかのお知らせもあるし、一体何の役割があるんだろうか。いや「取らない」というのも手である。が、ご存知の様にヤクザもどきの新聞勧誘員が「取らない」というスタンスを許さない。誰かが引っ越してきたとなれば、(どこで聞きつけるのか&個人情報保護法はどうした)すぐさま新聞勧誘員がやってくる。ほぼ「恐喝」で取らされる訳である。新聞にいいイメージを持ってる人なんて、今の時代そうは居ないのではないか。なのに「新聞は社会を映す鏡」だとかぬかしてやがるし。

値下げする気もないし、再販制度を必死に守る姿だの、滑稽にしか見えない。特に離島とかだと、1日遅れの情報内容の新聞も同じ値段らしい。ネットやテレビでこれだけ情報が手に入る時代に、である。自分たちの既得権益を守って、それでいて「既得権益の廃止を」だって。ふざけんな。しかも、全国紙の記者だと、30代で年収1千万円だとか。無駄な人件費じゃないのか。そこは削らなくて、新聞の購読料は下げないか。販売店の保護の為って、そもそも記者の給与高すぎだろ。特に私のところの地元新聞、年間の売上で県内の企業のかなりの上位に入ってたし。なんだ、かなり儲かってるんじゃないか。せめて「朝刊のみ」っていう宅配を認めても良いんじゃないか。本当に夕刊の必要性が分からない。情報も遅れてるし、中身も無いに等しいし。

自民党の広報誌こと読売新聞とか、消費税をもっと上げるべき、とかいうけど、じゃあその分家計が苦しくなるから読売新聞の購読を止めるように呼びかけてみては?その分月に4千円近く浮く訳だし。読売グループこそ、「ジャイアンツ」という「既得権益」の象徴みたいな物にすがって、また全国紙でも一番の勧誘員チンピラ度合いで商売をしてきて、よく既得権益がどうのこうの言えるよな。

新聞が生き残るには、論説機関としてやっていく、しか方法も無い気がするが。「小さな政府」ならぬ「小さな新聞」に。そもそも、必要もない広告欄やらなんやらが多すぎる。それがあの無駄な紙面の大きさの要因になってるし。一億総中流社会の象徴みたいな「ほぼどの家庭も新聞を取っている」状態だったけど、最近のように貧富の差が激しくなると取らない家庭も多くなってくると思う。新聞そのものに危機管理能力はあるんだろうか。とりあえず「テレビ欄とチラシ(スーパーなどの安売り広告)だけ」のものを月500円で宅配、っていう制度もやってみてはどうか。案外そればっかりになったりして。

しかし余談だけど、公務員給与の削減も大切かも知れないが、道路公団特殊法人への天下りとか、議員年金廃止とか、そもそも国会議員の数多過ぎないかとか、その辺には手をつけないのか。自分達の既得権益は守りたいのかね、やっぱ。

ついでに余談もう1つ、「牛乳の家庭配達」って、今の時代どんな意味があるんだろうか。ウチも昔からの習慣で牛乳とってるけど、ほぼ毎日スーパーに行ってるのに、何で宅配してもらう必要があるんだろうか。一人暮らしの老人とかなら分かるが。

あと、家庭への宅配のよりコンビニやキヨスクで買う新聞の方が高い、ってのも意味が分からん。宅配してもらう方が安い、ってどういう事だ。